命題12

命題12

 もし、単位から始まる任意個の数が連続して比例するならば、最後の数がどれだけの素数で割り切られても、同じ素数によって単位の次の数もまた割り切られる。

 

 A、B、C、Dを単位から始まる任意個で連続して比例するとせよ。

 どれだけの素数でDを割り切られても、Aもまた同じ素数によって割り切られると主張する。

 Dを素数E似よって割り切られるとせよ。

 EAを割り切ると主張する。

 割り切らないとせよ。

 Eは素数で、任意の素数は、それが割り切らない数に対して互いに素である。

 それゆえに、EAは互いに素である。propositonZ29

 それゆえに、EFをかけられてDを作る。

 再び、ADを割り切って、その商はCの中の単位なので、それゆえに、ACをかけられてDを作る。

 しかし、加えて、EFをかけられてDを作る。

 それゆえに、ACの積は、EFの積と等しい。proposition\11and cor

 それゆえに、AEに対して、FCに対する。propositionZ19

 しかし、AEは互いに素で、素数は最小で、最小の数は同じ比をもつ数を割り切り、その商は同じで、前項は前項を、後項は後項を割り切るので、それゆえに、ECを割り切る。propositionZ21propositionZ20

 ECを割り切り、その商をGとせよ。

 それゆえに、EGをかけられてCを作る。

 しかし、加えて、前の定理より、ABをかけられてCを作る。proposition\11and cor

 それゆえに、ABの積はEGの積と等しい。

 それゆえに、AEに対して、GBに対する。propositionZ19

 しかし、AEは互いに素で、素数は最小で、最小の数は同じ比をもつ数を割り切り、その商は同じで、前項は前項を、後項は後項を割り切るので、それゆえに、EBを割り切る。propositionZ21propositionZ20

 EBを割り切りその商をHとせよ。

 そのとき、EHをかけられてBを作る。

 しかし、加えて、Aはそれ自身をかけられてBを作る。

 それゆえに、EHの積は、Aの上の平方数に等しい。proposition\8

 それゆえに、EAに対して、AHに対する。propositionZ19

 しかし、AEは互いに素で、素数は最小で、最小の数は同じ比をもつ数を割り切り、その商は同じで、前項は前項を、後項は後項を割り切る。propositionZ21propositionZ20

 それゆえに、前項は前項を、つまり、EAを割り切る。

 しかし、また、EはまたAを割り切らなく、これは不可能である。

 それゆえに、EAは互いに素でない。definitionZ14

 それゆえに、それらは互いに合成である。

 しかし、互いに合成な数は、ある数によって割り切られる。

 そして、仮定からEは素数で、素数は自分自身を除いて、どのような数によっても割り切られないので、それゆえに、EAEを割り切る。

 つまり、EAを割り切る。

 しかし、EはまたDを割り切る。

 それゆえに、EADを割り切る。

 同様に、どれだけの素数でDを割り切られても、同じ素数によってAもまた割り切られることは証明できる。

 それゆえに、もし、単位から始まる任意個の数が連続して比例するならば、最後の数がどれだけの素数で割り切られても、同じ素数によって単位の次の数もまた割り切られる。

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